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【新連載】星の上を歩く Vol.1 ~表参道 前編~
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【新連載】星の上を歩く Vol.1 ~表参道 前編~

「notte!」をご覧のみなさま。
こんにちは。こんばんは。
東京お散歩ライターのユミと申します。
ふと思い立っては、東京の路地をぽつぽつ散策しながら暮らしています。

賑やかで静謐で懐かしくて新しい。
様々な色彩がモザイク模様のように敷き詰められた街。

東京。

地球という星の表面積を考えれば、東京はほんの小さな一部分でしかありませんが、その小さな小さなピースの中に、宇宙に匹敵するような面白さがひそんでいるのではなかろうか。
この街に暮らしていると、ふとそんなことを考える時間が訪れます。

というわけで、このコーナーでは私の個人的な東京愛を軸に、ゆるゆると「東京百景」をお届けしてまいります。どうぞお付き合いいただければ幸いです。

「この星の上の表参道」

表参道は、もともと明治神宮への参拝のための参道として整えられた道の名前でした。
それが今では周辺一帯を含む、街の呼び名となっています。

表参道の風景写真(写真提供:おもてサンド)(写真提供:おもてサンド

関東大震災後の同潤会アパートの建設、1964年の東京オリンピックなどを経て、かつての「お参りストリート」はめくるめく流行の発信地となり、今なお変貌し続けています。

表参道の風景写真

表参道の風景写真

脱皮するように移り変わっていく時代の姿。
その一方で、この街には「古びない過去」も静かに息づいています。

表参道の交差点から麻布方面に向かって歩いていくと見えてくるのは、美しい竹の緑にふちどられた「根津美術館」

根津美術館 正門からのアプローチ ©藤塚光政(写真提供:根津美術館)

根津美術館 正門からのアプローチ ©藤塚光政

根津美術館 エントランスホール(写真提供:根津美術館)

根津美術館 エントランスホール

江戸時代の絵師・尾形光琳(おがたこうりん)の国宝『燕子花図(かきつばたず)屏風』の所蔵館としても知られる根津美術館。

ガラス越しに見える庭の景色までもが、まるで作品の1つのように見える美しい内観です。

茶室の点在する日本庭園と一体になったこの美術館は、自然と寄り添いながら織りなされてきた日本文化を象徴する、表参道のランドマークの1つと言ってもよいでしょう。
こちらでは日本・東洋の古美術を中心に、魅力的な企画展が多く開催されています。

ちなみに、国宝『燕子花図(かきつばたず)屏風』は毎年4月から5月にかけて期間限定での展示。来年2016年は4月13日〜5月15日に公開される予定です。
初夏を彩る花の見頃に合わせて、足を運んでみてはいかがでしょうか。

さて、美術館の建物から扉を出て、お庭をゆっくり歩いてみましょう。

根津美術館   庭園(写真提供:根津美術館)

根津美術館 庭園

風に身を任せる木々の枝。
重なり合う緑の中でふと立ち止まると、風の音、樹木の呼吸、物言わぬ石たちの佇まい。
過去も、未来も、現在も、人を取り巻くものは何ひとつ変わらない。
そんな風に思える景色が広がっています。

流行、消費、おびただしい情報。
私たちの心を追い立てる雑音から、遠く隔たった静かな世界です。

NEZUCAFÉ(写真提供:根津美術館)

NEZUCAFÉ

お庭の中にあるシンプルなカフェは、その名も「NEZUCAFÉ」
やわらかな自然光を取り入れた空間は、まさに現代版の茶室といった趣き。

自然を愛でながら食事をとる、喫茶する、という行為。
その何気ない日常のしぐさの中に息づく、「人が生きることの変わらなさ」。
こわばっていた心がふっと軽くなるような、そんな時間が訪れます。

NEZUCAFÉ ミートパイセット(写真提供:根津美術館)

NEZUCAFÉ ミートパイセット

ちなみに根津美術館の最寄り駅は、地下鉄各線の「表参道」駅ですが・・・

NEZUCAFÉ ミートパイセット(写真提供:根津美術館)

根津美術館 アクセスマップ

せっかくですから、ここからさらに渋谷方面へと足を延ばしてみましょう。

次回の「星の上を歩く~表参道後編~」では、根津美術館から渋谷へ向かう路地裏の素敵な景色をご紹介します。
どうぞお楽しみに。

次回:星の上を歩く Vol.2 ~表参道 後編~

ご注意

  • 根津美術館は、2015年11月3日までの「根津青山の至宝」展示終了後は、2015年11月4~13日まで次回展準備のため、カフェや庭園を含む全館が休館となります。
  • 根津美術館のカフェと庭園のご利用は、美術館入館者の方に限ります。
  • その他、詳細は根津美術館公式サイトをご覧ください。

記事を書いた人

東京お散歩ライター:ユミユミ:東京お散歩ライター
大学時代に美術史を学び、2015年4月より「notte!」編集部へ。
東京という街の現代から縄文時代までを紐解きながら、散策日記を執筆中。

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