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乗り鉄による乗り鉄のための「長距離きっぷ」のすすめ
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乗り鉄による乗り鉄のための「長距離きっぷ」のすすめ

こんにちは。乗換BIG4の鈴木です。

以前、弊社のブログ「VALのLABO」 で長期連載な感じで記事を書きはじめたものの、どんどん膨らむ分量の多さに自分の首を絞めフェードアウトしてしまったので、これからは単発ネタでいきたいと思います。すみませんorz

気を取り直して……

乗り鉄な私は長期の休みがあると大抵5、6泊ぐらい旅に出るのですが、今年の8月は9連休を作って出かけておりました。
いつもなんとなくぼんやりと旅のテーマを決めるのですが、今回はほとんど行ったことのなかった「山陰」です。

駅すぱあとの新しい路線図「全国路線図」で山陰地方にマーカーを引いた画像路線図は「全国路線図」 より

GW明けごろからちょっとずつ計画を立てた結果、以下のようなプランになりました。

山陰旅行プラン

  • 東京から京都までは新幹線
  • 山陰本線を京都から幡生(はたぶ)まで全線完乗し、下関まで乗る
  • 京都から城崎温泉(きのさきおんせん)までは特急、その先は普通列車
  • 途中の境線、仙崎支線も乗る
  • 帰りに美祢線、山口線も乗る
  • 新山口から東京まで新幹線

うーん盛りだくさん。

さて、鉄道の旅にはきっぷが必要です。
初めて行く場所はなるべく普通列車で旅をしたいので、それならやっぱり普通列車に乗り放題の「青春18きっぷ」 がいいだろうと考えていました。

しかし、行き帰りで使う新幹線や特急に「青春18きっぷ」での乗車はできませんから、別途乗車券、特急券が必要になります。
うーん、今回は結構距離が長いから高くつきそうだ……。

そんなことを考えているうちに、あることに気がつきます。

「ひょっとして、普通にきっぷ買った方が安いんじゃね?」

根拠はありますが一旦置いといて、とりあえず計算・比較してみましょう。
※以下、2015年8月時点での金額です。また特急料金はどちらも同じなので省略します。

「青春18きっぷ」を使う場合

きっぷ 金額(円) 経由
「青春18きっぷ」 11,850  
普通乗車券(東京→城崎温泉) 9,830 新幹線・山陰線
普通乗車券(新山口→東京) 12,640 新幹線
合計 34,320

「青春18きっぷ」を使わない場合

きっぷ 金額(円) 経由
普通乗車券(東京→下関) 13,820 新幹線・山陰線・山陽線
普通乗車券(下関→東京) 14,800 山陽線・美祢線・山陰線・山口線・新幹線
普通乗車券(米子→境港) 320 境線
普通乗車券(境港→米子) 320 境線
普通乗車券(長門市→仙崎) 140 山陰線
普通乗車券(仙崎→長門市) 140 山陰線
合計 29,540

合計は34,320円と29,540円です。なんとなんと、普通のきっぷを細かく買った方が4,780円も安くなりました。だいたい14%引きです。結構お得!

さて、どうしてこんなことが起こるのでしょうか。

通常、普通乗車券は距離が長ければ長くなるほど1kmあたりの金額は安くなっていきます。

例えば、JR本州3社の運賃計算キロ200kmのきっぷを4枚買うと3,350円×4=13,400円になりますが、800kmのきっぷは10,800円です。
このため、できる限り長い経路のきっぷを組み合わせた方が、結果的に安く移動できるということになります。

今回の場合、「青春18きっぷ」で乗車できる距離はそれなりに長いのですが、乗車できない距離も長い上に連続的でないため、中途半端に長い距離の普通乗車券の金額がかさむ結果になりました。

一方、東京と下関を結ぶ2つのきっぷなら、新幹線の乗車区間を内包した上でそれぞれかなりの距離になります。このため、別途短い行き止まり路線の往復きっぷを買っても安くなったというわけですね。

分割方法の補足

今回は簡単のため下関で切りましたが、経路の設定によってはもっと安くなるようです。幡生と下関の間はただの往復乗車券にして、東京からの乗車券は幡生の先を1周して長門市までのきっぷにするなど、もし興味があればいろいろ考えてみてください。

もちろん、「青春18きっぷ」のようなフリーきっぷならば突発的な予定変更や後戻りも自由ですから、高くてもそちらを買うというのも当然ありです。

ですが、ただ単に「普通列車に乗る区間が長いから『青春18きっぷ』だ!」となる前に、普通のきっぷならどうなるのかも検証してみると、案外安くなるかもしれませんよ(あんまり長いとその場で発行できないきっぷになったりもするのでご注意を)。

ところで実際の私はといいますと、この旅行計画の他に、

  • 東京に帰った2日後に日帰りで仙台に行く用事ができた
  • ついでにまだ乗ったことのない米坂線に乗りたい

というなんともややこしいことになりまして、結果的にこんなきっぷを購入しました。

購入したきっぷの写真

1枚目は上記と同じですが、2枚目は東京まで戻ってからさらに仙台や新潟を経由して大宮まで戻ってくるというわけの分からないきっぷになりました(笑)。

こうなると自動券売機では買えないので窓口に行くことになりますが、口で説明するのも大変なので、希望の指定席を書く紙の裏に路線図を走り書きして説明しました。

切符説明の走り書きメモの写真実際に購入した帰りのきっぷ経路

長距離のきっぷはどうしても複雑な経路になりがちなので、スムーズに購入するためにもできるだけ準備していきましょう。駅員さんに「ありがとうございます、勉強になりました」とか言ってもらえるかもしれませんよ(実話)。

「連続乗車券」とは

簡単に言えば「連続している2枚の普通乗車券」です。2枚別々に買うのと金額は変わりませんが、有効期間の算出が通算になったり、払戻手数料が1枚分で済むといったメリットがあります。

ということで、また次回をお楽しみに。

竹野駅の写真

記事を書いた人

乗換BIG4・鈴木 
鈴木(すずき):乗換BIG4
ヴァル研究所 開発部所属。駅すぱあとの中枢に潜り込み、乗り鉄のかたわら運賃制度を極めんとするエンジニア。足の向くまま気の向くままに鉄道旅を楽しんでいる。

 

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